11月1日の「本格焼酎の日」の前後から一斉に登場する「新焼酎」。採れたてのさつまいもで仕込んだ、フレッシュな芋焼酎は蒸留したてのガス香が強いものから、芋の旨みが際立ったものまでさまざま。特に今年は、数年にわたるさつまいもの不作を受けて、各蔵元が新たな品種や製法で新焼酎づくりに挑戦しています。そこで今回は、2023年に出た新焼酎のおすすめ10銘柄をご紹介。芋焼酎好きから、新焼酎初心者の方まで楽しめる新焼酎を集めました!
2023年のおすすめ新焼酎①|〈NEW POT IMO SHOCHU〉|若潮酒造
〈GLOW EP05〉を筆頭に、いま全国の飲み手を唸らせる鹿児島県志布志市の若潮酒造。2023年の新焼酎として発売した〈NEW POT IMO SHOCHU〉は、黄金千貫を原料にロゼワイン酵母で仕込んだ芋焼酎。新酒ならではのふくよかな芋の香りと酵母の華やかなフレーバーが絶妙にマッチ。アプリコットやブルーベリージャムを思わせる甘酸っぱい香りが広がります。そのみずみずしい味わいは、蔵元自身も満足の出来栄えだとか。バラエティ豊かな銘柄を次々と生み出す蔵の実力が窺える新焼酎です。
NEW POT IMO SHOCHU |
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【本格芋焼酎】 原材料 さつま芋(黄金千貫)、米麹(白麹) 度数 25度 蒸留 常圧蒸留 内容量 1800ml 蔵元 若潮酒造 WEB→ 所在地 鹿児島県志布志市 |
2023年のおすすめ新焼酎②|〈市来焼酎 みとら〉|田崎酒造
鹿児島県いちき串木野市の田崎酒造がつくる〈市来焼酎 みとら〉は、焼き芋を原料にした無濾過の新焼酎。採れたての紅はるかをホクホクに焼き上げ、黒麹とともに仕込み、ブレンドや濾過を一切行わず、加水のみで仕上げたその味わいはとろりと濃厚。焼き芋のねっとりした蜜感が口いっぱいに広がり、アフターにはほんのりビターな香りが鼻を抜けていきます。抜栓したては、新焼酎のフレーバーを存分に感じられる濃いめのお湯割りやロックがおすすめ。その後も日々味わいが変化していくので、その日の気分にあわせてさまざまな飲み方が楽しめます!
2023年のおすすめ新焼酎③|〈さつま諸白 revive〉|鹿児島酒造
鹿児島酒造の代表銘柄〈さつま諸白〉の名を冠した新焼酎〈さつま諸白 revive〉。原料に使用しているのは新品種のさつまいも「みちしずく」。ここ数年猛威を振るったさつまいも基腐病に強い品種として注目されている、白芋系のさつまいもです。常圧蒸留後、1週間で蔵出しした〈さつま諸白 revive〉は、まさにできたてほやほやの新焼酎。無濾過によるさつまいもの旨み、タイ米と黒麹由来のコクのあるキレは「これぞ芋焼酎!」と思わせるしっかりとした味わい。革新により、オーセンティック芋焼酎の復活です。
さつま諸白 revive |
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【本格芋焼酎】 原材料 さつま芋(みちしずく)、米麹(タイ米) 度数 25度 蒸留 常圧蒸留 内容量 1800ml/900ml 蔵元 鹿児島酒造 WEB→ 所在地 鹿児島県鹿児島市 |
2023年のおすすめ新焼酎④|〈DEN-EN nu:vó(煮たて)〉|田苑酒造
音楽仕込みや芋焼酎の樽貯蔵など趣向を凝らした焼酎づくりを行う田苑酒造。採れたての黄金千貫を使った〈DEN-EN nu:vó(煮たて)〉は、その年のさつまいもの出来を見極めて、麹の種類やブレンドを変える新焼酎。今年は黒麹のみで仕上げることで、黄金千貫の柔らかな甘みと香ばしさのバランスが取れた風味に仕上がっています。ちなみに「煮たて」とは、鹿児島で「蒸留したて」の意味。その名の通り、新酒らしいフレッシュで力強い香りが鼻を抜けていきます。
DEN-EN nu:vó(煮たて) |
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【本格芋焼酎】 原材料 さつま芋(黄金千貫)、米麹 度数 25度 蒸留 常圧蒸留 内容量 1800ml 蔵元 田苑酒造 WEB→ 所在地 鹿児島県薩摩川内市 |
2023年のおすすめ新焼酎⑤|〈さつま五代NOUVEAU〉|山元酒造
鹿児島県薩摩川内市に蔵を構える山元酒造。人気銘柄〈さつま五代〉の新焼酎バージョンとなるのが、〈さつま五代NOUVEAU〉。原料には県内産の初堀りのさつまいもと黒麹を使用。甕壺仕込みによるまろやかな口当たりが特徴です。グラスに注ぐとまず感じるのは、蒸留したての芋焼酎特有の力強いフレーバー。飲み進めるうちに余韻のある旨みが口中に広がります。お湯か水で割ることで、飲み心地は一層柔らかに。飲み飽きない上品な風味が引き立った新焼酎です。
さつま五代NOUVEAU |
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【本格芋焼酎】 原材料 さつま芋(鹿児島県産)、米麹(国産米) 度数 25度 蒸留 常圧蒸留 内容量 1800ml/900ml 蔵元 山元酒造 WEB→ 所在地 鹿児島県薩摩川内市 |
2023年のおすすめ新焼酎⑥|〈新焼酎 野海棠〉|祁答院蒸溜所
昔ながらの製法にとことんこだわった焼酎づくりを行う鹿児島県の祁答院蒸溜所。フラッグシップシリーズの「野海棠」は、手づくり麹、木桶仕込み、木樽蒸留、洞窟貯蔵と手間を惜しまずつくられた芋焼酎です。なかでも〈新焼酎 野海棠〉は、その年の初仕込み、一番蒸留の焼酎をそのまま瓶詰め。ふかしたさつまいもを頬張ったような優しい甘みや、ガス臭を抑えたすっきりとした喉越しは、木桶仕込み、木樽蒸留によって生まれる味わい。新酒とは思えない飲みやすさで、新焼酎初心者の方でも楽しめる1本です。
2023年のおすすめ新焼酎⑦|〈雪のまんねん〉|渡邊酒造場
宮崎県宮崎市に蔵を構える渡邊酒造場。毎年夏に発売している〈夏のまんねん〉がすっきりとした味わいの芋焼酎なのに対し、冬季限定の〈雪のまんねん〉はどっしり濃厚。原料には、自社栽培の上質な黄金千貫と、宮崎県生まれの新品種米「夏の笑み」を使用。無濾過で仕上げることで、さつまいもの旨みがぎゅっと詰まった風味を生み出しています。飲み方は熱めのお湯割りがベスト。芋焼酎好きにはたまらない、濃密な芋の香りが湯気とともに立ち上ります。
2023年のおすすめ新焼酎⑧|〈みやこざくら 蒸留即詰 真無濾過〉|大浦酒造
宮崎県の大浦酒造が手がける新焼酎〈みやこざくら 蒸留即詰 無濾過 ジョイホワイト〉。地元産の白芋系さつまいも「ジョイホワイト」を原料に蒸留後すぐに瓶詰め。無濾過によるガスの香りの奥に、ジョイホワイトの華やかな柑橘香、白麹由来のなめらかな舌触りが感じられる、複雑な味わいが特徴です。おすすめは少し濃いめの水割り。加水することでふんわりと口当たりは柔らかく、すっきりとした香りが際立ちます。
みやこざくら 蒸留即詰 真無濾過 |
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【本格芋焼酎】 原材料 さつま芋(ジョイホワイト)、米麹 度数 25度 蒸留 常圧蒸留 内容量 1800ml 蔵元 大浦酒造 WEB→ 所在地 宮崎県都城市 |
2023年のおすすめ新焼酎⑨|〈萬膳 ノロシ 無濾過原酒 30%〉|万膳酒造
芋焼酎〈萬膳〉でよく知られる、鹿児島県霧島市の万膳酒造。〈萬膳 ノロシ 無濾過原酒 30%〉は、今季の初蒸留2日分をブレンドし、約1ヶ月の貯蔵を経て無濾過で瓶詰めした芋焼酎。蔵のこだわりである木樽蒸留によって生まれる香りは、濃密なカカオやハチミツをたっぷり絡めたナッツのよう。一口含めば、甘く香ばしいフレーバーが一気に広がり、ほんのりほろ苦い後味が余韻に残ります。度数は30度と少し高めで飲みごたえもばっちり。ロックでちびちびと飲み進めたい新焼酎です。
萬膳 ノロシ 無濾過原酒 30% |
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【本格芋焼酎】 原材料 さつま芋(鹿児島県産)、米麹 度数 30度 蒸留 常圧蒸留 内容量 500ml 蔵元 万膳酒造 所在地 鹿児島県霧島市 |
2023年のおすすめ新焼酎⑩|〈嶋自慢 シルクスイート 無濾過 原酒〉|新島酒蒸留所
東京の「島酒」を代表する銘柄のひとつでもある、新島酒蒸留所の〈嶋自慢 芋〉。その新酒となる〈嶋自慢 シルクスイート 無濾過 原酒〉は、原料に新島産の食用芋「シルクスイート」を全量使用。無濾過・無加水で仕上げた、島酒本来の味わいを最大限を楽しめる1本です。抜栓した途端に鼻を抜けるのは、穏やかなガス感と、大学芋を思わせる甘い芋のフレーバー。ロックで飲み進めると、芋の旨みとともに麦麹由来の香ばしい焙煎香がじんわりと広がります。「ただの新焼酎ではもはや物足りない!」と感じる芋焼酎好きにおすすめしたい、オリジナリティあふれる新焼酎です。
嶋自慢 シルクスイート 無濾過 原酒 |
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【本格芋焼酎】 原材料 さつま芋(シルクスイート)、麦麹 度数 34度 蒸留 常圧蒸留 内容量 1800ml/720ml 蔵元 新島酒蒸留所 WEB→ 所在地 東京都新島村 |