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全国の酒販店が本気でおすすめする焼酎は?まさかの5年連続入賞蔵も!「第5回 酒屋が選ぶ焼酎大賞」レポート

コラム

全国の酒販店が本気でおすすめする焼酎は?まさかの5年連続入賞蔵も!「第5回 酒屋が選ぶ焼酎大賞」レポート

Text & Photo : Kaho Matsumoto

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今年で5回目を迎えた「酒屋が選ぶ焼酎大賞」。7月22日には都内で授賞式が行われました。5年連続で受賞した蔵から、今年初めて受賞する銘柄まで……大盛り上がりだった授賞式の様子をお届けします。

「酒屋が選ぶ焼酎大賞」とは

「酒屋が選ぶ焼酎大賞」は、全国の焼酎・泡盛を取り扱う酒販店が中心となって開催しているアワードです。焼酎業界をもりあげるべく2022年にスタートし、今年で5回目を迎えました。今年は119店の酒販店が取り扱う銘柄の中から、「今年お客様に味わっていただきたい」と思う1本を推薦し、芋焼酎・麦焼酎・米焼酎・黒糖焼酎・泡盛の5部門で合わせて223銘柄が推薦されました。

全223銘柄を商品名や製造者名を伏せたブラインドテイスティングによって審査していますので、商品名や製造者名、パッケージ、知名度などに左右されることなくお酒そのものと向き合い「お客様へおすすめしたい1本であるか」という視点から評価しています。審査の公正性と信頼性をより高めるため、一次審査と本審査による2段階の審査を採用し、一次審査では223銘柄の中から本審査へ進む145銘柄を選出、その後の本審査を経て、各部門の最優秀大賞1銘柄、優秀賞2銘柄を決定しています。

実行委員長の酒舗まさるや 園部将さんは冒頭、「焼酎大賞は、日々お客様と接している酒販店だからこその視点で本当にお勧めしたい焼酎を選び、その魅力をたくさんの皆様に伝えたいという想いから始まりました。この焼酎大賞が蔵元と酒販店、焼酎を愛する皆様をつなぐ場として、焼酎文化のさらなる発展につながることを願っております。焼酎大賞は今年5回目を迎え、いま“焼酎の波“が来ていると思っていますね」と挨拶。確かに世代を問わず焼酎を愛飲する人は増えている気がしますよね。

芋焼酎部門大賞:国分酒造「蔓無源氏」

まずは芋焼酎部門から。芋焼酎部門では最多となる65銘柄がノミネートされました。

優秀賞を受賞したのは、高良酒造の「八幡」です。「八幡」は第3回と4回での受賞に続き3回目の優秀賞受賞となりました。

高良酒造の高良武英さんは、「私たちは、昔ながらの酒造りをしているとても小さな蔵です。受賞した『八幡』は代表銘柄で、昔から『八幡』を飲まれる方のためにずっと作り続けてきた焼酎です。そんな銘柄が3度も優秀賞を頂けたことは、ご縁を感じます」とコメント。

同じく優秀賞には塩田酒造の「六代目百合 35度」も選ばれました。残念ながら塩田酒造の方は会場には来場が叶わず。

そして芋焼酎部門最優秀大賞に選ばれたのは、国分酒造の「蔓無源氏」。国分酒造は第2回に「蔓無源氏」で優秀賞、第3回に「flamingo orange」で優秀賞を受賞し、今年初の最優秀大賞受賞となりました。

国分酒造の笹山護さんは、「今回、大賞を頂いた『蔓無源氏』ですが、これは芋の品種の名前からとっています。明治40年に鹿児島で発見された芋で、大正から昭和初期にかけて盛んに鹿児島で栽培されていましたが、戦後絶滅状態になってしまいました。しかし20数年前に苗を10本だけ分けていただき、農家さんに復活を託したところ3年がかりで復活、そして今回賞をいただくことができました。

焼酎は蒸留酒のため、これまで日本酒やワインなどと比べると特徴が出しにくい・味の違いがわかりにくいとされてきました。しかし最近ではバラエティー豊かな香りの出る焼酎の開発も進み、焼酎の世界が広がってきていると実感しております。今年も美味しい焼酎を作って皆様にお届けできるように頑張っていきたいと思います」と感謝の気持ちをのべました。

麦焼酎部門大賞:藤居醸造「特蒸泰明」

続いては麦焼酎部門。麦焼酎部門では54銘柄がノミネートされました。

優秀賞を受賞したのは、本坊酒造の「屋久島大自然林 麦」。「屋久島大自然林 麦」は第1回でも優秀賞を受賞しており、今回が2度目の受賞となります。

本坊酒造の鮫島巧太さんは、「『屋久島大自然林 麦』は香ばしい焼酎なのですが、その秘密はもろみを蒸留する際の効率が非常に精度が高いことです。焦げた香りがせず非常にバランスの良い仕上がりになります。第1回に続いて受賞できたことは、作り手の技の伝承が非常に確かなものだったという確証が得られたのかなというところでも非常に嬉しく思っております。非常に小さい蔵のため1度に大量生産はできないんですけれども、今後もたくさんの人に愛される焼酎を発信していきたいと思っております」と喜びを語りました。

同じく優秀賞を受賞したのは、宗政酒造の「バリピ!(BariPi)」。宗政酒造は焼酎大賞初の受賞となります。

宗政酒造の山崎耕造さんは「バリピは、香りが特徴の焼酎を何度も試行錯誤をやりながらようやくたどり着いた銘柄です。桃の香りと味が最後までしっかりあるので、若い方にも飲んでいただけるかなと思っております。そのまま飲んでもおいしいですが、おすすめは炭酸です。より香りか感じられるのでぜひ多くの方に飲んで頂きたいですね」とコメントしました。

麦焼酎部門の最優秀大賞を受賞したのは、藤居醸造の「特蒸泰明」。藤居醸造は第2回に「新焼酎 特蒸泰明」で最優秀大賞、第3回・第4回では「特蒸泰明」が優秀賞を受賞、今回再び「特蒸泰明」で最優秀大賞を受賞しました。

藤居醸造の藤居淳一郎さんは「主力銘柄であります『特蒸泰明』が大賞をいただき、本当にありがたく思っています。今まで続けてきたことが、この賞をいただくことによって確かだったなと今確信しているところであります。これからもおごることなく、地道に焼酎作りに努めてまいりたいと思っております」と挨拶しました。

米焼酎部門大賞:本坊酒造「蔵の隠き魅やげ」

続いては米焼酎部門。米焼酎部門では44銘柄がノミネートされました。

優秀賞を受賞したのは、豊永酒造の「常圧豊永蔵」。豊永酒造は第1回に「常圧豊永蔵」で最優秀大賞、「豊永蔵 無濾過 自我田」で優秀賞を受賞、さらに「大賞 麦汁」では麦焼酎部門大賞も受賞していました。

豊永酒造の豊永遼さんは、「再びこの場で受賞することができたことに大変感謝しております。『豊永蔵』は代表銘柄で、熊本県の土地に根ざした、テロワールを表現した焼酎です。スッキリした香りや味わい、華やかな香りの焼酎が評価されつつある中で、昔ながらのクラシックな作りの焼酎は難しいのかなと思っていましたが、飲食店さんを通じて『やっぱりおいしい』とのお声もずっといただいています。今後も、多くの皆さんに楽しんでいただけるように、さらにブラッシュアップして、昔ながらの銘柄でありながら最新の銘柄として頑張っていきたいです」と感動を語りました。

同じく優秀賞を受賞したのは、高田酒造場の「遊木」。高田酒造場は、第2回と第4回に「あさぎりの花」で優秀賞を受賞していました。

高田酒造場の高田恭奈さんは「最初にお電話をいただいた時に、今年も『あさぎりの花』が入ったのかと思ったら『銘柄は遊木だよ』と聞いて驚きました。第2回と第4回の『酒屋が選ぶ焼酎大賞』で『あさぎりの花』が受賞してから、本当に多くの方に飲んでいただく機会が大変増えて嬉しく思っております。今回はまた新たな高田酒造場の魅力を知っていただくきっかけになるかなという風に思っておりまして、大変嬉しく思っております。私たちは小さな蔵で5名で全てのことをしていて、樽もそんなに多くありません。そのため、毎回ロットによって少しずつブレンドが変わってくることが強みでもあり、弱みでもあるかと思います。そんな小さな蔵だからこその味の変化を楽しみに飲んでいただけたらなと思っております」と話しました。

米焼酎部門で最優秀大賞を受賞したのは、本坊酒造の「蔵の隠き魅やげ」。本坊酒造は麦焼酎部門の優秀賞とのダブル受賞となりました。

本坊酒造の本坊昌嗣さんは、「麦焼酎部門に続きまして、ありがとうございます。『蔵の隠き魅やげ』は10年以上寝かせた焼酎で、30年前から販売していますが、皆さまの評価をいただき本当に嬉しく思っております」と語りました。

黒糖焼酎部門大賞:原田酒造「昇龍 原酒 BARREL」

続いては黒糖焼酎部門。黒糖焼酎部門では27銘柄がノミネートされました。

優秀賞を受賞したのは、朝日酒造の「朝日」。朝日酒造は第1回から第5回まで全ての焼酎大賞において優秀賞または最優秀大賞を受賞し続けている唯一の蔵。第1回では「壱乃醸朝日」が優秀賞、第2回では「神喜の目醒め シェリー樽熟成」が大賞、第3回では「南の島の貴婦人」が大賞、第4回では「朝日 甕壺貯蔵」が大賞を受賞しています。

朝日酒造の喜禎浩之さんは「5年連続でこのようなご挨拶をさせてもらえるというのは、本当にありがたいことです。これまでの受賞は限定的な銘柄でしたが、今回は昔からずっと作り続けている代表銘柄の『朝日』ということで、ご連絡をいただいた時は非常に興奮しました。黒糖焼酎は奄美諸島でしか作ることができませんが、私たちは奄美諸島の中でも一番東側の喜界島に位置していて、昇ってくる朝日を最初に拝むことができる島なんです。そのため、社名にも代表銘柄にも朝日と名付けております。黒糖焼酎はまだまだ他の原料の焼酎と比べますと知名度・認知度が低いですが、今後も飲んだ方が笑顔になるお酒を作り続けていきたいと思います」と笑顔で喜びを語りました。

同じく優秀賞を受賞したのは、弥生焼酎醸造所の「まんこい」。弥生焼酎醸造所は今回は焼酎大賞初の受賞となりました。

弥生焼酎醸造所の川崎洋之さんは、「初めて選んでもらって超嬉しいです~」とラフに挨拶、会場からは爆笑が。「44年間変わらず愛され続け、優秀賞をまでいただけたことは嬉しく思います。今後も焼酎業界が末永く発展するように、皆様から応援される蔵でありたいとも思うし、皆さんの発展もめっちゃ願ってます!」と締めました。

黒糖焼酎部門最優秀大賞を受賞したのは、原田酒造「昇龍 原酒 BARREL」。原田酒造は第4回に「昇龍 GOLD」で優秀賞を受賞していました。

原田酒造の重信洋平さんは、「私たちの蔵がある、沖永良部島は奄美大島の2つ下、沖縄県の2つ上に位置するサンゴ礁の島です。黒糖焼酎という名前から『糖分があるんじゃないか』『糖質があるんじゃないか』といわれることもありますが糖質も糖分もプリン体もない、ほまろやかな甘み成分だけが残ったすごい素晴らしいお酒です。今もちょっと涙が出そうなんですけども、本当に感謝です。全国の焼酎ファンの方々に本当心から感謝申し上げます」と喜びを語りました。

泡盛部門大賞:久米島の久米仙「久米島の久米仙 8年古酒」

最後は泡盛部門。泡盛部門では33銘柄がノミネートされました。

優秀賞を受賞したのは、伊是名酒造所の「伊是名島」。伊是名酒造所は今回が焼酎大賞初の受賞となりました。

伊是名酒造所の仲田詢弥さんは、「この度はこのような素晴らしい賞をいただくことができ、大変光栄に思います。弊社は1949年に創業し、今年で77年を迎えます。お酒のプロである酒販店の皆様にこのような評価をいただけたことは社員一同励みになりますし、普段から飲んでいただいております島の方々も喜んでいることと思います」と語りました。

同じく優秀賞を受賞したのは、米島酒造「久米島 43度」。米島酒造は第1回焼酎大賞に「「星の灯(25度)」」で最優秀大賞を受賞しています。

米島酒造の田場俊之さんは、「今回受賞することができ、これ以上ない喜びでございます。『久米島 43度』は食事と合わせやすいだけでなくお酒単体でも美味しく飲める、主役にも脇役にもなれるようにと作ったお酒です。今後も選んでよかったと思えるような酒作りに邁進していきたいです」と語りました。

泡盛部門最優秀大賞を受賞したのは、久米島の久米仙「久米島の久米仙 8年古酒」。久米島の久米仙は今回が焼酎大賞初の受賞。初受賞で最優秀大賞を受賞しました。

久米島の久米仙の島袋正也さんは、「今年は首里城復興という記念の年で、ご縁があって最優秀大賞を受賞できたのかなと思います。これを糧に今後もがんばってまいります。久米島には美味しいものも泡盛も揃っていますので、ぜひ観光に来てほしいですね」と話しました。

バリエーション豊かな焼酎から選べる時代に

「第5回 酒屋が選ぶ焼酎大賞」を終え、実行委員長の酒舗まさるや 園部将さんに改めてお話を聞くと、「開催を重ねるごとに新しい銘柄から伝統のある銘柄まで受賞される銘柄も変わってきていますし、飲み手の皆様もバリエーションある焼酎を飲める時代になってきたのかなと思っています。酒屋が選ぶ焼酎大賞は6回目、7回目と続け、そして10回以降も続けていきたいと思っていますので、毎年様々な焼酎を皆様に知っていただく機会になればと思います」と今後も多くの焼酎ファンに様々な銘柄をお届けしたいと語ってくれました。

授賞式後は受賞銘柄を試飲しながらの交流会が開催され、おおいに盛り上がりました!

今後はどんな銘柄の焼酎に出会うことができるのか楽しみではありますが、まずは今年受賞した焼酎をしっかり堪能したいと思います!

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