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焼酎カクテルで世界をもてなそう!|「本格焼酎&泡盛カクテルコンペティション」が開催

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焼酎カクテルで世界をもてなそう!|「本格焼酎&泡盛カクテルコンペティション」が開催

Text : SHOCHU NEXT

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日本の文化が訪日外国人を再び魅了する日が来ることは、あらゆる業界における切実な願い。焼酎業界にとってもそれは同じだ。海外への輸出拡大、国外の消費者の増加を目指したさまざまな挑戦が行われようとしている。

「本格焼酎&泡盛カクテルコンペティション」は、そんな業界のうねりのひとつ。出場者であるホテルのバーテンダーが、自身で考案した焼酎カクテルを競いあう大会だ。日本酒造組合中央会が主催し、日本ホテルバーメンズ協会が協力している。

国内での焼酎の飲み方といえば、水割りであれお湯割りであれ、圧倒的に食事中に飲むお酒としてのもの。しかし欧米では食中に蒸留酒を飲む習慣は一般的ではなく、ビールやワインなど醸造酒が多い。そんな背景もあって、焼酎は海外に出るのになかなか苦戦してきた。欧米では蒸留酒を食前・食後酒やカクテルとして飲むもの。しかし日本では、そういったシーンでの焼酎の飲み方があまり提案されてこなかったからだ。

このコンペティションは、焼酎を訪日外国人に楽しんでもらうだけでなく、焼酎の可能性を国内でも深く掘り下げる機会でもあるだろう。インバウンドの現場を日々体感するホテルバーテンダーは、焼酎の伝道師にふさわしい。

さて、2021年2月20日に行われた第3回のコンペティション。コロナ禍の影響もあり、今年はオンラインでの開催となった。最終選考会へと進んだ通過者は計5名。カクテルをつくる様子が各自で製作した動画で紹介されるなど、オンラインならではの見応え。オンラインであれば、海外のバーテンダーも気軽に参加できる。今後はそういった広がりがあってもいいのかもしれない。

それでは、どんな焼酎カクテルが登場したのか順位ごとに見ていこう。

焼酎の新しい楽しみ方。ホテルのバーで飲む焼酎カクテル

優勝カクテル|Authority ~情熱の架け橋~

優勝したのは、ホテルメトロポリタンの佐藤大介氏によるカクテル。鹿児島県の小正醸造の〈蔵の師魂 The Orange〉をベースに、柑橘やハーブ、エルダーフラワーのリキュールをあわせた。華やかで香りの重奏が楽しめそうなカクテルだ。

レシピ】Authority ~情熱の架け橋~
• 蔵の師魂 The Orange(30ml)
• APEROL(10ml)
• ST-GERMAIN(10ml)
• Fresh Lemon Juice(5ml)
• Le Sirop de MONIN Pamplemousse Rose(10ml)
• NIKKAN MARASCHINO STYLE CHERRIES(1ea)
• Orange Peel
• Lemon Peel

準優勝カクテル|桜日和 ~美しき訪れ~

京王プラザホテルの池田翔氏が選んだのは、新世代泡盛として人気の〈尚 SHO KAMIMURA〉。そこに、梅酒や甘酒を加えた一杯。和酒のミックスで、世代を超えて受け容れられそうだ。

【レシピ】準優勝カクテル|桜日和 ~美しき訪れ~
• 尚 SHO KAMIMURA(30ml)
• 完熟あらごし梅酒 梅まっこい(10ml)
• 獺祭 甘酒(10ml)
• Toque Blanche Sakura(10ml)
• THE JAPANESE BITTERS 紫蘇(2dash)
• カブ
• 林檎の皮
• Grapefruit peel

3位カクテル|球磨神楽 〔KUMA-KAGURA〕 ~Living Traditions(伝統の継承)~

白い陶器のグラスが印象的なカクテルは、リーガロイヤル(大阪)の池上裕子氏によるもの。熊本県の大石酒造の〈芳華 礼世奈〉に、ラ・フランスの国産リキュールと梅酒を合わせた。ガーニッシュにカリカリ梅を使うなど、クセになりそう。

【レシピ】球磨神楽 〔KUMA-KAGURA〕 ~Living Traditions(伝統の継承)~
• 芳華 礼世奈 球磨焼酎(45ml)
• Kawaii SHIROI LA FRANCE(25ml)
• 花梅酒~elder flower~(10ml)
• 通潤甘酒(20m)
• 京の水塩(1spray)
• ガーニッシュ:種ぬき まるごとおいしいカリカリ梅(1個)
• ガーニッシュ:大根(2枚)

熟成焼酎を使ったカクテルもエントリー

惜しくも受賞は逃したが、熟成焼酎を使ったカクテルもエントリー。どちらもとうもろこしを原料にした焼酎なのも印象的だった。

せせらぎ

宮崎県の高千穂酒造におる3年樫樽貯蔵の〈静寂の時〉。京王プラザホテルの小林優氏は、メロンリキュールやヒノキのビターズを合わせて、森のようなカクテルを提案。

【レシピ】せせらぎ
• 静寂の時 本格焼酎(30ml)
• MIDORI(15ml)
• フレッシュレモンジュース(15ml)
• THE JAPANESE BITTERS 檜(1dash)
• ミント(1片)

Pop Japan

同じく京王プラザホテルの小坂駿氏が選んだのは、鹿児島県の濱田酒造の10年貯蔵のとうもろこし焼酎〈野風〉。これに、同じくとうもろこしを原料とするバーボン、そしてポップコーンシロップなど、とうもろこしを全面に押し出した提案を行った。

【レシピ】Pop Japan
• 10年貯蔵 野風(40ml)
• JIM BEAM Honey(10ml)
• Le Sirop de MONIN Pink Grapefruit(10ml)
• 1883 POP CORN SYRUP(0.5tsp)
• ANGOSTURA aromatic bitters(2dash)
• Slice Lemon(1pc)
• Salt
• ガーニッシュ:Grapefruit Peal

プロによる、家飲み焼酎カクテルレシピも披露

コンペ当日は、5人のファイナリストたちがカクテルで使用した焼酎を使った家飲みも提案。「おうちカクテル」として、公式ホームページに掲載されている。意外な組み合わせはさすがバーテンダーの一言。どれも簡単に試せそうなので、まねしたい!

また「第3回本格焼酎&泡盛カクテルコンペティション」HPには、コンペティションの動画もアーカイブされている。興味のある方はぜひ視聴を!

第3回本格焼酎&泡盛カクテルコンペティション
公式サイトはこちら

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