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500本以上のボトルが試飲可能!「TWSC大試飲会」参加レポート!

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500本以上のボトルが試飲可能!「TWSC大試飲会」参加レポート!

Text & Photo : Kaho Matsumoto

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ウイスキー、スピリッツ、そして焼酎・泡盛がなんと500本以上も試飲できるイベントが開催される! そんな噂を聞きつけ、10月23日に行われた「TWSC大試飲会」に参加してきました。当日の様子をレポートしますね!

TWSCとは

TWSCとは「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション」の略称。日本のプロフェッショナルたちが世界のウイスキーやスピリッツを審査する、日本で唯一の品評会です。2019年から開催されており、今年は4回目。第2回目からは焼酎部門も登場しています。

今回の「TWSC大試飲会」は、受賞銘柄を中心とした各種の蒸留酒の試飲ができるイベント。入場料は4,400円で有料試飲チケット1,000円分がつき、さらにお土産ももらえる、蒸留酒ファンにはとてもオトクなイベントなんです。

ずらりと並ぶボトルは圧巻!

入場を済ませ、さっそく会場内に入ると、壁際に設置されたテーブルの上にずらりと並ぶボトルたち!

もはや入手困難となった山崎や白州も並んでいます……! なんとその数300種近く。

焼酎もおなじみの定番銘柄から最近はやりの個性派まで、幅広く161種も並びます!

チャリティー抽選会のチケットは即完売

16時からの入場開始後、あっという間に長蛇の列ができていたのは「チャリティー抽選会」のチケット販売。1枚1,000円ですが、当選すればウイスキーや焼酎のボトルがもらえる(そして外れても1,430円の「ウイスキーノート」がもらえる)ということで、まずはこのチケットを確保したいと考えた方が多かったようです。

数分ですぐにチケットは完売してしまいました……! が、なんとか無事に抽選会チケットを購入することができました。

会場内には物販コーナーもあり、ラインアップは充実しています。TWSC実行委員長でウイスキー文化研究所代表の土屋守さんの書籍もたくさん。

そうしているうちにどんどん人が増えていきます!

有料試飲は50種類。なかなかお目にかかれない数万~十数万円するものも200円から試飲できます。こちらも入場開始とともに大行列ができていました! 人気の銘柄はすぐにSOLD OUTに。

焼酎をさらに盛り上げるためには

気になったのはやはり焼酎ブースよりもウイスキーブースの方が混雑していたこと。会場に来ている方の多くがウイスキー目当てで、焼酎はまだまだ盛り上がりに伸びしろがあるな……と率直に肌で感じたのでした。そんな課題を感じていると、とある方に遭遇。

会場にいらしていた小正嘉之助蒸溜所の代表取締役社長、小正芳嗣さんです。焼酎部門で金賞を受賞している〈メローコヅル・エクセレンス〉を頂きながら、今回のTWSCについてお話をお聞きしました。

「TWSCはこれまで4回開催されていますが、第2回からは焼酎部門も設立されました。焼酎はこれまで、こういった民間のコンペティションに入ることはあまりなかったのですが、TWSCをきっかけにコンペティションでの盛り上がりも期待しています。ウイスキーやスピリッツを飲む審査員の方の視点で様々な意見をもらえることも新しい刺激となります。

今回の大試飲会のようにウイスキーと焼酎のどちらも楽しめるイベントの開催は、焼酎もウイスキーも両方造っている蔵としても相乗効果を実感しています。一般消費者の方も、今日のように両方に触れてもらうことで『焼酎も面白いな』と思ってもらえればいいですね」(小正さん)

さらに、審査員の立場から富士御殿場蒸溜所の元ブレンド最高責任者であり、ウイスキー文化研究所の特別技術顧問も務める早川健さんにもお話を伺いました。

「これまで世界では日本のウイスキーの評価が低かったのですが、近年、多くの賞を取るようになってきました。日本のウイスキー業界全体に自信がついてきて、今では世界と遜色ないレベルまで来ていると思います。

そんな中、焼酎はまだまだ世界からその特徴を知られていないことが課題です。飲み方も含め、『こうやって飲むとおいしい』ということをさらにPRすると良いのではないでしょうか。また、焼酎蔵がウイスキーをつくるムーブメントも業界が活性化されるのでとても良いことだと思います。クラフト焼酎のように新しいイメージのものが出てきているのも良いですね。

特に過去4回のTWSCではすべて黒糖焼酎が最高金賞を受賞していますが、これは黒糖焼酎がラム酒に近いから。洋酒好きの人にとっても馴染みがあることから評価も高いのです。そのため、黒糖焼酎が海外で最初にブレイクするのではないかと思っています。そうしたことをフックに世界に焼酎が進出していくことを期待しています」(早川さん)

このように、ウイスキー・焼酎界のすごい方にばったりお会いできるのもTWSC大試飲会の醍醐味かもしれません。

抽選会は大盛り上がり!

そして18時になると、「チャリティー抽選会」の抽選会が始まりました! 皆さんチケットを片手にステージ前でドキドキしながら待っています。150枚販売されたチケットに対し、ボトルは50本。3人に1人が当たる確率です。

私たち取材チームも3名分購入。券を片手に当選を待ちます……! 次々と当選ボトルが発表されるたびに、会場からは歓声が! 特にウイスキーのカバランが当選した人に対しては「いいなぁ」という声が聞こえてきました。

そして抽選会中盤、なんと私も「らんびきSHINY GOLD SMOKY CASK FINISH」(ゑびす酒造)が当選! 偶然にも過去に記事で扱ったことのある熟成焼酎。なんという引きの強さ。10年長期熟成させた麦焼酎をピートが香るスコッチウイスキーの古樽で2年間追熟成させた12年ものです。「実はお湯割りもおすすめ」と同行した編集スタッフに教えてもらいました。どんな味か楽しみです……!

試飲に抽選会にと大満足の「TWSC大試飲会」。ウイスキー人気を実感するとともに、これから焼酎をさらに広めていくためのヒントももらえたような気がします。来年は焼酎ブースがさらに盛り上がってくれるといいな……とイチ焼酎ファンとしても強く願いました!

興味のある方はぜひ次回の大試飲会に参加してみてくださいね。

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