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焼酎って本当に太らないの? | 焼酎とカロリー、糖質の話

コラム

焼酎って本当に太らないの? | 焼酎とカロリー、糖質の話

Text : SHOCHU NEXT
Illustration : SHOCHU NEXT

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お酒だいすき。でも気になりますよね、カロリーと糖質。だってお酒飲むと太るとか、健康に悪いとか言われるから……涙。でもお酒のない人生なんて無理なんです! 健康志向を背景に、今や酒を選ぶ時の大事な決め手となっています。最近では、コンビニなどでも糖質・プリン体ゼロのビールやチューハイをよく見かけるようになりましたが、ここぞ焼酎の出番! とSHOCHU NEXTは思うんです。だって、添加物のない本格焼酎ならばよりヘルシーで安心安全じゃないですか?

カロリー少なめで、糖質・プリン体もゼロ、つまるところヘルシー志向の人やダイエット中の飲んべえに最適のお酒=焼酎をお薦めすべく、焼酎にまつわるカロリーや糖質の噂を徹底的にリサーチしました。
焼酎を飲めば太らないのか? 本当に身体にいい焼酎の飲み方とは? 焼酎と健康の関係を詳しく紹介します!

焼酎って本当に太らないの? | 焼酎とカロリー、糖質の話 -目次-

  1. そもそもカロリー、糖質、プリン体ってなに?
    • カロリーとは?
    • 糖質とは?
    • プリン体とは?

  2. アルコールにはカロリーがあるの?
    • 焼酎のカロリーは?
    • 焼酎ハイボールは何カロリー?

  3. アルコールにカロリーがあるということは、焼酎を飲めば太る?
    • アルコールは最優先で分解される!
    • 焼酎を楽しむときには、おつまみに気をつけて!

  4. 焼酎は糖質・プリン体ゼロ!

  5. 本当に身体にいい焼酎の飲み方って?
    • 1日3杯まで!
    • いちばんのコツはヘルシーな食事と運動!!

そもそもカロリー、糖質、プリン体ってなに?

今回キーワードとなるのは、「カロリー」「糖質」「プリン体」。まずはそれぞれどのようなものなのかをおさらいします!

カロリーとは?

カロリーとは身体を動かすエネルギーのこと。さまざまな栄養素が体内で代謝されることによってカロリーは生み出され、人間の身体を動かす、いわば燃料となります。

糖質とは?

糖質は食物繊維と一緒に炭水化物のなかに含まれる栄養素。体内で消化されることで、糖質→ブドウ糖→エネルギーになります。

プリン体とは?

プリン体は細胞の代謝や増殖に必要なもの。旨みのもととも言われ、レバーやあん肝、だしなどに多く含まれています。分解されることで尿酸という老廃物が生まれ、過剰摂取するとこれが尿路結石や痛風の原因となってしまいます。

カロリー、糖質、プリン体、ともにダイエット中の人には「敵!」なんて言われがちですが、どれも人の身体には欠かせない、とても大事な働きを持っています。大切なのは、「適切な量」を摂ること。まずはそれを知っておいてくださいね!

アルコールにはカロリーがあるの?

主な栄養素のほとんどにカロリーがあります。3大栄養素と呼ばれる炭水化物(糖質)・タンパク質・脂質にもカロリーがあります。

糖質→1gあたり4kcal

タンパク質→1gあたり4kcal

脂質→1gあたり9kcal

では、アルコールにはカロリーがあるのでしょうか? 答えはイエス。アルコール(エタノール)のカロリーは1gあたり7.1kcal。カロリー量でいえば、糖質やタンパク質よりも多いのです!

つまりアルコールが含まれている限り、ゼロカロリーは不可能。不可能です!とはいえしつこいようですが、カロリー=人が動くためのエネルギーですから、カロリーそのものは恐れるべからず、です!

焼酎のカロリーは?

では焼酎にはどれくらいのカロリーがあるのでしょうか? 実際に計算してみましょう。

まず、25%の焼酎100mlに含まれるアルコール(エタノール)の重さは、

100(ml)×0.25(度数)×0.8(アルコールの比重)=20(g)

アルコール1gあたり7.1kcalなので、

20×7.1=142(kcal)

つまり焼酎100mlに対し、およそ142kcalになることがわかります。

他のお酒とカロリーの量を比較してみると、このような割合に。

種類別カロリー比較図の画像、棒グラフで焼酎や吟醸酒、ビールなどの100グラムあたりのカロリーを比較している
参考:文部科学省 食品成分データベースより

ビールやワインと比べると、焼酎は度数が高い分、カロリー量も多いのが分かります。「度数が高いほど太りやすいの?」と思うかもしれませんが、それは勘違い。実際には水やお湯などで割って飲むケースがほとんどですので、実際に飲む量で考えると、ビールやワインなどに比べて低カロリーになります。

焼酎ハイボールは何カロリー?

たとえば、焼酎ハイボール1杯とビール中ジョッキを比較してみましょう。

焼酎ハイボールも中ジョッキも容量はおよそ400ml程度。

焼酎ハイボールの場合は、氷を入れ炭酸水で割りますよね。ここに入れる焼酎の量は25度の焼酎でおよそ60mlほど。カロリーは約85kcalになります。

一方で、ビール中ジョッキは約160kcal

つまり同じ1杯でも、倍ほどのカロリー差なんです!

同量のビールを飲むか焼酎を飲むかで、摂取するカロリー量には大きい差があることが分かりますね。

アルコールにカロリーがあるということは、焼酎を飲めば太る?

カロリーを含んでいるアルコールですが、実際焼酎を飲むだけでどのくらい太るのでしょうか? じつはこれについてはまだまだ議論中。アルコールの持つカロリーはほとんど身体に残らないとも言われますが、太るメカニズムは複雑で、一概に「飲んでも太らない」とは言い切れません。ただし、アルコールを摂取することで、肥満の原因につながることはあるそう。それには、アルコールの分解方法が関係しています。

アルコールは最優先で分解される!

摂取したアルコールは、胃や小腸で吸収され、肝臓へと運ばれます。アルコールを代謝する酵素を持つ肝臓は、アルコールをアセトアルデヒドに分解。アセトアルデヒドは吐き気や頭痛を引き起こす有害物質なので、肝臓はなるべく早くこれを分解しようと働き始めます。分解されたアセトアルデヒドは酢酸になり、身体中の筋肉に運ばれてエネルギーとして消費されます。最終的に酢酸は、二酸化炭素と水になるのです。*1

エタノールから水と二酸化炭素に分解されるまでの流れを表したイラスト

ここで注目したいのが、アルコールは糖質やタンパク質といった栄養素よりも優先して分解されること。有毒なアセトアルデヒドを真っ先になくそうと、肝臓は他の栄養よりも先にアルコールの分解をはじめます。

つまり、酒と一緒に食べた食事に含まれる糖質や脂質の分解は後回し。分解されずに残ったものは体脂肪として蓄積され、それが肥満の原因となります。特に余った脂質は24時間以内にすべて体脂肪になる*2んです……怖い! アルコールと一緒に脂っこい食事ばかりを食べるのは要注意というわけです。

固まったアセトアルデヒドを工具を使いながら分解する肝臓を表した漫画の一コマのようなイラスト

さらに、酢酸にも肥満につながる要因があります。

酢酸は、エネルギーとして身体中の筋肉組織に運ばれますが、これらの組織は通常は、脂質を分解してエネルギーをつくっています。その脂質の代わりに酢酸が使われてしまうので、なかなか脂質の分解まで手が回りません。*3

焼酎を楽しむときには、おつまみに気をつけて!

アルコール自体で太るとは言い切れませんが、アルコールとともに食べるおつまみの糖質や脂質が体脂肪となり、同時に代謝も落ちていってしまうケースはどうやらありうるよう。

おいしい焼酎を飲むと、つい味の濃い食べ物や油っぽいものを食べてしまいたくなりますが、ここはグッと我慢。ヘルシー志向のあなたは、野菜や資質の少ないおつまみを心がけてくださいね!それが焼酎を健康に(そして末永く)楽しむ秘訣です!

焼酎は糖質・プリン体ゼロ!

カロリーとともに気になるのが、糖質とプリン体。ビールや日本酒、ワインなどの醸造酒が糖質を含むのに対し、焼酎をはじめ、ウイスキーやジンなどの蒸留酒は、蒸留の過程で原料に含まれる糖質やプリン体などの成分は取り除かれます。つまり、糖質もプリン体もゼロなんです。甘~いサツマイモを使った芋焼酎も、まんまお砂糖を使う黒糖焼酎も、米焼酎も麦焼酎も泡盛も、全部糖質・プリン体はゼロ! RTD商品などではほかの原材料が混ざっている場合もあるので注意してください。原材料と麹のみ、単式蒸留の「本格焼酎」はまず間違いなく糖質&プリン体フリーですのでご安心を。

酒類別糖質比較図、棒グラフで焼酎や吟醸酒の糖質の違いを表している、焼酎の糖質は0グラム
参考:文部科学省 食品成分データベースより

糖質とプリン体、どちらも身体には欠かせない栄養。でも、摂りすぎると病気の原因になります。規則正しい食生活を送れば十分に摂取できるので、飲んで摂り過ぎにならないのは嬉しい!

焼酎は割り方によってさまざまな料理と楽しめるので、健康に気をつけながら気軽に楽しめるお酒としてピッタリです!

本当に身体にいい焼酎の飲み方って?

さて、ここまで焼酎にまつわる健康の話をしてきました。「そこまで気にするんだったら、いっそのこと飲まなきゃいいじゃない」とか言われちゃいそうですが、おいしい酒を目の前にすればそんなことも言っていられない! 身体にも優しい飲み方を知っておけば、毎日の晩酌も心配なく楽しめますよ! 

1日3杯まで!

厚生労働省が推奨している「適度な飲酒量」は1日平均約20g*4。ちょうど焼酎100mlにあたります。これは、焼酎ハイボールや水割りにするとおよそ1杯半。

普段からお酒を飲む人にとっては少し物足りない量かもしれませんね。ならば、毎日の晩酌は少し焼酎の割合を少なめに。400mlのグラスに焼酎2:水8ほどで軽めに割れば、3杯がちょうどいい量になります。飲み過ぎは身体にもよくないし、そもそも酔っぱらいすぎると、せっかくのおいしい焼酎の味もわからなくなってしまいます。スマートな大人の飲み方として、「よい焼酎を1日に3杯まで」を心がけましょう!

いちばんのコツはヘルシーな食事と運動!!

身体にいい飲み方、なんといっても極めつけは、食事と運動に気をつけること!! 脂質が多いものは控えめに、毎日の運動を欠かさないことこそ、ヘルシーに焼酎を楽しみ続ける何よりのコツです。

だって「酒の飲み過ぎで太った」「二日酔いで頭が痛い」など、大好きなお酒を悪者にするのは悲しいでしょう?! 

お酒を好きな人こそ、量はほどほどでいいお酒を飲んでほしい! (いろんな意味で)“スマートドリンカー”を目指して、楽しく焼酎を飲みましょう!

焼酎の適量ってどれくらい? SHOCHU NEXT的ドリンク・スマートのすすめはこちら

もう飲み過ぎないぞ…! お酒の適量と飲み方を知ろう!ドリンク・スマートのすすめ。 – クラフトスピリッツを再発見するWEBマガジン

何かと飲む機会の多い年末年始が到来しました。最近ようやく人と顔を合わせて食事をしたりお酒を飲んだりできるようになったから、つい楽しくなって飲みすぎた……なんてことも。 でもお酒は健康的に楽しく嗜むべきもの。お酒の適量や、からだにできるだけ負担をかけないお酒飲み方などなど、胃と肝臓にとっては最も忙しいこの季節に役立つ知識をまとめてみました。


*1 お酒を飲んでも太らない?

*2 「エネルギーを知らない馬鹿者が多すぎ」運動医科学の権威に、叱ってもらう!

*3 アルコールはエンプティカロリーだから太らないって本当?

*4 厚生労働省 健康日本21

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