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普段の調味料でお手軽焼酎アレンジ?! |焼酎・泡盛の「さしすせそ飲み」に挑戦!

レシピ・飲み方・食

普段の調味料でお手軽焼酎アレンジ?! |焼酎・泡盛の「さしすせそ飲み」に挑戦!

Text : Kaoru Yoshimitsu
Photo : GINGRICH(SHOCHU NEXT)
Edit : GINGRICH(SHOCHU NEXT)

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砂糖(さ)、塩(し)、酢(す)、醤油(せ)、味噌(そ)は、日本の食卓に欠かせない調味料の「さしすせそ」。どんな料理にも使われる基本の調味料なのだから、どんな料理にも合わせたい焼酎に入れてみよっかな……? 焼酎好きもかくやの挑戦を思いついてしまいました。

というわけで、調味料「さしすせそ」✕芋・麦・米・黒糖焼酎と泡盛=全25通りのアレンジを徹底比較! これまでもSHOCHU NEXTで数々の焼酎アレンジを生み出してきた鬼才の焼酎マイスター吉満 SCENT 香に今回もお出まし願いました後半ではさらに「さしすせそ飲み」をよりおいしく楽しめるアレンジも紹介します。果たして基本の調味は焼酎に合うのか⁉︎ さてと怒涛の25杯飲み比べスタートです!

アッと驚く、焼酎のちょい足しアレンジを知りたい方はこちらの記事もチェック!


【さ:砂糖】黒糖焼酎×砂糖の親子ブレンドは間違いなし!

まずは、さしすせその「さ」=砂糖。焼酎は甘やかさのある銘柄も多いから、砂糖はきっと合うのでは?! グラニュー糖や、上白糖、和三盆など砂糖の種類は数さまざまですが、今回使用したのは甘みと風味が強いざらめの黒糖。粒が大きいのでゆっくりと溶け、飲み進めるたびに味わいの変化が楽しめます。さて、一体どの焼酎が一番砂糖に合うのでしょうか?

米焼酎×砂糖=★★★★☆

米焼酎の華やかな香りに黒糖の甘みが加わることで、飲みやすさがぐんとアップ。味わいとしてもまとまりが良く、疲れた時に飲みたくなる1杯になりました。

泡盛×砂糖=★★☆☆☆

しっかりとした味わいの泡盛は、砂糖を加えることで口当たりがまろやかに。入れすぎると泡盛特有の香りが影を潜めてしまうので、少量がおすすめ。

芋焼酎×砂糖=★★★★☆

さつまいもの甘みが豊かな芋焼酎と砂糖の組み合わせは、まず間違いなし。ゆっくりと砂糖が溶けることで、だんだんとさつまいもの甘みが引き立って、たっぷりとした味わいに変化しました。甘党の方にはもちろん、食後酒としてもぴったりの味わい!

麦焼酎×砂糖=★★★☆☆

一見合うか心配な麦の香ばしさと砂糖の甘み。加えてみると味に丸みが出て、より柔らかな風味に。ひとつまみ入れるだけで、ムギムギな麦焼酎が苦手な方でもすんなりと飲める爽やかな味わいになります。

黒糖焼酎×砂糖=★★★★★

黒糖焼酎×黒糖が、言わずもがなのベストマッチ! 香りだけではなく、舌でダイレクトに感じる黒糖の甘みが、黒糖焼酎のなめらかな味わいを数段階ブーストさせます。口に含んだ瞬間はしっかりとした甘みがあるけれど、後味は意外にもすっきりめ。黒糖焼酎の持つ爽やかさと、ざらめの良いところ取りができる組み合わせです。

【し:塩】芋焼酎×塩がベストマッチ! ひとつまみで芋の香りが倍増!

ウォッカを使ったソルティドッグ、テキーラ使ったカクテルの定番マルガリータなど、塩と蒸留酒の相性の良さは世界じゅうで折り紙つき。同じ蒸留酒、かつ塩味の料理との相性も抜群な焼酎と塩のマッチングは素晴らしいに違いない! ミネラル豊富で味わいの深い海塩で試してみました。

米焼酎×塩=★★★★☆

まず試してみたのは米焼酎と塩の組み合わせ。ふっくらとしたお米のまろやかさとほどよい塩気は、まるで塩おにぎりをほおばっているかのよう。後味はしっかり濃厚で、お刺身や冷しゃぶなど、さっぱりとした料理によく合う味わいです!

泡盛×塩=★★★☆☆

度数が高いものが多い泡盛。塩をひとつまみ加えることで、尖ったアルコール感が優しく感じられます。舌で感じられるミネラル感で旨みも倍増。ツンとくるアルコールの強さが苦手な方にはおすすめしたい飲み方です。

芋焼酎×塩=★★★★★

今回試した焼酎のなかでも塩と一番相性が良かったのが芋焼酎。一口含むとまず感じるのは、塩のミネラル感のあるほのかな苦み。その後に塩みとともに芋の甘い香りが一気に広がります。よりボディのしっかりした、芋の風味が華やかな銘柄がベストマッチ。甘じょっぱい味わいで、芋らしさをめいいっぱい味わえる組み合わせです。

麦焼酎×塩=★★★☆☆

麦の香ばしさと塩気もよくなじむ組み合わせ。もはやおつまみいらず!と言いたくなるほど、たっぷりとした風味が口の中に広がります。

黒糖焼酎×塩=★★★☆☆

爽やかな香りの黒糖焼酎に塩をひとつまみ入れると、まるで塩をふりかけたスイカのようなさっぱり甘い味わいに! 塩気が黒糖由来の甘みを強め、焼酎自体の香りがよりはっきりとした1杯に仕上がります。

【す:酢】米焼酎×米酢は暑い季節に飲みたいアレンジ!

レモンやかぼすなど、柑橘との相性もよい焼酎。それならば、酢の酸味もすんなりと受け入れてくれるのでは……?今回は焼酎の香りを損なわないよう、まろやかな酸味が特徴の米酢をセレクト。ほどよく酢の風味を加えるため、小さじ1杯ほどで試してみました!

米焼酎×酢=★★★★★

酢とのベストマッチは米焼酎! 米酢の丸い酸味と米焼酎のふくよかな甘みは、酢飯のような甘酸っぱい風味を生み出します。夏の暑い日にキリッと焼酎を冷やして飲みたいアレンジです。

泡盛×酢=★★★★☆

コクのある泡盛に酢を1杯いれると、黒麹由来の深い香りと酢のまろやかな酸味の出会いでぐんと飲みやすい口当たりに。酸味がお好みの方は黒酢を加えてみるのもおすすめ。さっぱりとした味わいの和食にはぴったり合う食中酒になりますよ!

芋焼酎×酢=★★★★☆

芋の香りがたっぷりな芋焼酎に酢が加わると、スッキリとした味わいに変化しました。ほどよい酸味で、脂っこい料理もスーッとながしてくれる食中酒としても楽しめます。

麦焼酎×酢=★★★☆☆

砂糖に続いてどうなることやら心配だった麦と酸味の組み合わせ。恐る恐る入れてみると……これが意外と合うんです! 米酢のまろやかな酸味が麦焼酎の芳醇な香りを包んで、パンチがありながらまとまった風味に。麦焼酎を飲み慣れない方にもおすすめできる1杯です。

黒糖焼酎×酢=★★★☆☆

黒糖焼酎と米酢は、アロマティックな香りがお好みの方におすすめしたい組み合わせ。一口目は米酢の酸味、後から黒糖の甘みや旨みがやってくる複雑な味わいが特徴的です。

【せ:醤油】黒糖焼酎×醤油は旨みマシマシで超まろやかに!

「さしすせそ」のなかでも特に和食には欠かせない醤油。焼酎も醤油も麹でできているからきっと合うはず。……いやホントかな? 何しろ初めての試みなので今回はさっぱりとした薄口醤油でチャレンジ。果たして醤油と合う焼酎はあるのでしょうか⁉︎

米焼酎×醤油=★★★★☆

米焼酎と醤油は、甘じょっぱい旨みが印象的なマッチング。醤油の塩味が加わることで、より米焼酎の甘みが引き立つ味わいに。和食とのペアリングには間違いなしのアレンジです!

泡盛×醤油=★★★☆☆

泡盛の旨みと醤油の旨みのダブルパンチが楽しめる組み合わせ。濃口醤油を使えば、さらに濃厚な旨みが味わえそう。口当たりがまろやかな古酒と合わせるのがおすすめです!

芋焼酎×醤油=★★★★☆

つくりたての大学芋を思わせる、甘みと香ばしさが際立つアレンジ! ふわりと鼻を抜ける醤油の香りが心地良い1杯です。九州の甘醤油と合わせれば、さらに深いコクが楽しめそう!

麦焼酎×醤油=★★★☆☆

麦の香ばしさが醤油を塩気をうまく包み込んで、芳醇な香りが立ち込めます。少し樽熟成した麦焼酎と合わせることで、さらにふくよかな味わいに変化します。

黒糖焼酎×醤油=★★★★★

醤油と一番合ったのはなんと黒糖焼酎! 前割りしたようなまろやかな口当たりになり、旨みは倍増。薄口醤油のさらりとした塩味と黒糖焼酎の爽やかさが絶妙にマッチして、何杯でも飲めてしまいそう!

【そ:味噌】米焼酎×白味噌のクリーミーな味わいが絶品!

最後は「さしすせそ」のなかでも最もチャレンジングな調味料が味噌。お酒に味噌を入れてみる日がくるとは思いませんでした……。塩味と旨味がはっきりしているので、焼酎の味が消えてしまわないか不安なところ。全く予想のつかない組み合わせですが、勇気を出して挑戦してみます! 小さじ1杯程度の白味噌を入れての検証です。

米焼酎×味噌=★★★★★

白味噌とのベストマッチは米焼酎。……いやあほんと、これが想像以上によく合うんです! 米焼酎の包容力も相まって、白味噌のクリーミーさがより引き立った味わいに。米焼酎の定番アレンジとして選びたくなるほどに麹の旨みたっぷりな1杯になってしまいました。騙されたと思って一度試してみてください!

泡盛×味噌=★★★★☆

なめらかな喉越しが印象的な泡盛×味噌。泡盛のどっしりしたコクに味噌のまろやかな旨みが加わることで、まるでスープのような味わいに変化します!

芋焼酎×味噌=★★★☆☆

味噌のほのかな塩味が芋の香りを引き立たせてくれる組み合わせ。しっかりめの香りの芋焼酎に、赤味噌や合わせ味噌など味の濃い味噌を合わせると、お互いの良さが引き出せそうです。

麦焼酎×味噌=★★★☆☆

麦焼酎に味噌を合わせると、焼酎の甘みが増した風味に。麦焼酎には麦味噌の方がベター。より香ばしさあふれるアレンジになります。

黒糖焼酎×味噌=★★★★☆

味噌の芳しい麹感が引き立った黒糖焼酎との組み合わせ。香りはさっぱりとしているのに、口当たりはとろっとまろやか。熟成を経て香りが落ち着いた黒糖焼酎と合わせるのがおすすめです。

【+アレンジ】もう一手間加えて、「さしすせそ飲み」を堪能!

米焼酎水割り+ざらめ黒糖+醤油で「みたらし飲み」!

米と砂糖と醤油の組み合わせといえば、みんな大好きみたらし団子! 甘じょっぱいタレと団子の旨みは、嫌いな人のいない、究極の組み合わせですよね。焼酎を使ってあの味が再現できるのでは……とやってみたのが、米焼酎と砂糖、醤油の組み合わせ。5:5で水割りにした米焼酎に黒糖をひとつまみ、さらに醤油を小さじ1/3ほど。みたらし団子にも負けない甘&旨な1杯ができあがりました。食後酒としても楽しめる、アレンジレシピです!

芋焼酎ソーダ割り+塩+レモンで「焼酎ソルティドッグ」

フルーティな香り系芋焼酎がある時にぜひ試してもらいたいのがこのアレンジ! 塩とレモンでつくる焼酎ソルティドッグです。作り方はとっても簡単。ふちを濡らしたグラスに塩をつけて、氷をたっぷりと入れる。そこに芋焼酎と炭酸水を5:5の割合で注ぎ、最後にレモンを添えれば完成。芋の華やかさと塩のミネラル感が同時に楽しめる、暑い季節にはピッタリのカクテルです!

米焼酎お湯割り+白味噌+白だしで「ほっこりおかず焼酎」

寒い季節にちびちびと飲みたいお湯割り。少し塩味の効いたものが欲しいなと思った時におすすめなアレンジが、白味噌と白だしを使ったその名も「おかず焼酎」。米焼酎のお湯割りに、ティースプーン1/3程度の味噌と白だしを加えると、まろやかな塩味と引き立った旨みたっぷりな味わいに。熱々のおでんや鍋に合わせたい、アレンジレシピです!

内心どうなることやらと思っていた焼酎・泡盛の「さしすせそ」飲み。やってみたら想像をはるかに上回るおいしさのチョイ足しがたくさん見つかってしまいました! 特に★5つのものは、これからの家飲みの定番としてお薦めしたいうまさです。どんな調味料でもすんなりと合うのは、焼酎や泡盛のしっかりとしたボディのおかげなのでしょうね。どのご家庭にもある調味料で簡単にアレンジできるので、ぜひ一度チャレンジしてみてください!

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