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泡盛〈珊瑚礁 10年〉を使った「ショコラファミリア」|トップバーの提案。熟成焼酎でカクテルをつくる! #12

レシピ・飲み方・食

泡盛〈珊瑚礁 10年〉を使った「ショコラファミリア」|トップバーの提案。熟成焼酎でカクテルをつくる! #12

Text & Photo : SHOCHU NEXT

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ミクソロジスト・南雲主于三さんによる古酒を使った今までにないカクテルレシピを紹介するこの企画。今回のレシピには、南雲さんの泡盛への敬意と愛情がひしひしと感じられます。オリジナルはショコラショー(ホットチョコレート)。つくったことのある人も多いカクテルだと思いますが、やはりプロのポイントは勉強になりますよ!


ショコラファミリアのつくり方

【レシピ】ショコラファミリア
– 〈珊瑚礁 10年〉  30ml
-お湯 100ml
– ココアパウダー 15ml
– バニラシロップ 15ml
– 黒糖 適量

鍋に水を入れ、ココアパウダーと黒糖を投入。温めながらゆっくりと溶かしていく。ここに〈珊瑚礁 10年〉とバニラシロップを入れ、アルコールが飛ばない程度に温めて火を止める。カップに注ぐ際には、茶こしを使ってなめらかに。

COMMENT|レシピについて

「今回のカクテルは、泡盛を使ったショコラショー(ホットチョコレート)ですね。ボディがしっかりしたカクテルですので、泡盛のバニラ香をはっきりと生かすために〈珊瑚礁 10年〉を選んでいます。僕が実際につくったカクテルでは、蔵元の山川酒造のルーツであるペルーのことも考え、ペルー産のココアパウダーを用意しました。黒糖も山川酒造のある沖縄本島の北部のものを使っています。良質な黒糖は、コクがありながらもさとうきびの青っぽさが残っているのが特徴で、それがいいアクセントになるんですよ」(南雲さん)

TIPS!|家飲みで楽しみたい人のためのコツ

牛乳ではなく、お湯でココアパウダーを溶かすのが大きなポイント。お湯だと、ココアの香りがストレートに立ち上がってフルーティな仕上がりになります。牛乳を使うともったりしすぎてしまう。もうひとつ大切なのは、甘さをしっかり入れることですね。また泡盛を入れたあとの火加減は、ぷつぷつする程度。温めていると、泡盛の香りが立ってくるので、その香りを感じたところで火を止めてください」

TASTE NOTE |味わい

「このカクテルを試作するにあたってミルクも使ってみたのですが、お湯でココアパウダーを溶かすほうが断然おいししかったです。とてもいい香りがしますよ。泡盛のナッツ感やコクなどがすべて生きてくるんですね。自画自賛ですが、絶妙な味わいです(笑)。冷やしても美味しいので、夏にはアイスで試してみてください

主役の熟成焼酎と蔵元のこと

山川酒造は戦後の1946年に創業。創業者の山川宗道氏はもともとはペルーへ移住して、醤油づくりなどを行っていた人物だそう。山川酒造があるのは沖縄本島の北部。泡盛は、琉球王朝時代には、首里城周辺でしかつくることが許されていなかったため、創業の際には周囲の反対もあったという。しかし、北部では最も標高の高い八重岳の湧き水に恵まれた地に魅入られた山川氏にとって、この地であることが必須だった。さらに、山川酒造は古酒にこだわり、創業以来良質な古酒をつくることに専念。不況下でも一貫して古酒をつくり続け、「古酒の山川」とも呼ばれる。蔵にはいまも50年もの熟成古酒があると言われている。

珊瑚礁 10年

〈珊瑚礁シリーズ〉は、長い年月をかけて珊瑚礁が成長する姿に古酒の熟成を重ねて名付けられた。異なる熟成年数と度数で、さまざまなバリエーションがある。この〈珊瑚礁 10年〉は、なかでも代表的な一本で、コンクールでの受賞も多い。

山川酒造の古酒は、熟成を重ねるとカカオとバニラの香りが出るのが特徴といわれています。〈珊瑚礁 10年〉はしっかり重みのある香りで、わずかなバター感とカカオニブの酸が感じられます。43度と度数高めながら、お酒の強さはそんなに感じられない。味わいは、甘みが重く、余韻が長いですね」(南雲さん)

珊瑚礁 10年
【泡盛】
貯蔵 10年(タンク)
度数 43度
原材料 米、米麹
蒸留 常圧

蔵元 山川酒造  WEB →
所在地 沖縄県本部町 

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蔵元解説編

カクテル編

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