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〈紅乙女ゴールド〉の「セサミモスコミュール」|トップバーの提案。熟成焼酎でカクテルをつくる! #14

レシピ・飲み方・食

〈紅乙女ゴールド〉の「セサミモスコミュール」|トップバーの提案。熟成焼酎でカクテルをつくる! #14

Text & Photo : SHOCHU NEXT

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ミクソロジスト・南雲主于三さんが、熟成焼酎や泡盛を使って新たにカクテルをつくるこの企画。これまで芋、麦、米とさまざまな原料の焼酎を扱ってきましたが、今回ご紹介するのはゴマ焼酎。カクテルの定番としても知られるモスコミュールを、熟成ゴマ焼酎〈紅乙女ゴールド〉を使ってつくります。日本でもなじみの深いカクテルとして、バーはもちろん、家飲みでも楽しむ人の多いモスコミュール。ショウガのスパイシーな刺激とゴマの香りが、絶妙なマッチングを生み出します。


「セサミモスコミュール」のつくり方

【レシピ】セサミモスコミュール
-〈紅乙女ゴールド〉30-40ml
-〈ジンジャービア〉80ml
-ジンジャーエッセンス:1tsp
-ライム1/2個

半分に切ったライムをさらに6等分にしてグラスに入れ、皮の油分が出るようにペストルでつぶす。グラスにジンジャーエッセンス、〈紅乙女ゴールド〉を入れたら、氷をたっぷりと詰める。ジンジャービアをゆっくり注ぎ、底からライムを上げるように1回ステアしたら完成。

COMMENT|レシピについて

「モスコミュールは、本来はウォッカがベース。そこにジンジャーエールとライムを加えます。アレンジレシピをつくる時の最大のポイントは、ショウガの味に負けないお酒を使うこと。いかにショウガをうまく飲ませるかを考えなければいけません。ピート感の強いウイスキーをベースにしたり、キュウリを添えたり……人気のカクテルだけあってアレンジレシピは豊富ですが、ゴマとの相性は特にいいですね。香ばしいゴマの風味とショウガの辛みが、口のなかに一度にあふれる。刺激たっぷりの贅沢なモスコミュールができました」(南雲さん)

TIPS!|家飲みで楽しみたい人のためのコツ

「モスコミュールをつくる時には、ジンジャービアを使うのが正式なレシピ。“ビア”と呼ばれていますが、アルコールフリーのショウガの発酵飲料です。もし手に入らない場合は、できるだけ辛口のジンジャエールを使ってください。今回のレシピで使ったジンジャーエッセンスはショウガをすりおろしてスパイスやはちみつを入れて煮込んだもの。オリジナルのエッセンスなので、より詳しいレシピが知りたいという方は、僕の著書『ザ・ミクソロジー』(柴田書店)をご覧ください!」

TASTE NOTE |味わい

「とにかくひと口目からゴマが炸裂! ジンジャービアとエッセンスのダブル効果で、ショウガの味がかなり強いのですが、それに負けないくらいのゴマ感ですよ。ゴマを材料として使うモスコミュールはほかにもありますが、この香ばしさはゴマの焼酎〈紅乙女ゴールド〉を使ってこそのもの。熟成されているおかげか、後味はスッキリとまろやかなのも面白いですね」

主役の熟成焼酎と蔵元のこと

ゴマ焼酎のパイオニア〈紅乙女ゴールド〉を手がけるのは、福岡県久留米市田主丸町に蔵を構える紅乙女酒造。カッパ伝説でも知られる田主丸町は、筑後川を流れる清らかな水と耳納連山の雄大な緑に囲まれた豊かな土壌が特徴。古くから稲作や麦作が盛んで、日本酒や麦焼酎の蔵元も多い。そのひとつである紅乙女酒造は1978年に創業。ウイスキーやブランデーなど洋酒がブームだった時期から、洋酒に負けない香り高い焼酎を目指して酒づくりに取り組んできた。苦心の末に、創業者の林田春野さんがたどり着いたのは、世界初のゴマを使ったゴマ焼酎。ゴマ焼酎は油分が多く、仕込みがとても難しいという。その手間暇を惜しまずつくり続ける真摯な酒づくりが、国内外問わず多くのファンを集めている。

ごま焼酎の先駆けとなった〈紅乙女ゴールド〉(中央)。ブランデーのようなボトルデザインが特徴的。左は25度と柔らかい飲み口の〈紅乙女スタンダード〉、右が15年以上の樽熟成酒を使用したプレミアム梅酒〈耐雪梅花麗(ゆきにたえてばいかうるわし)〉。

〈紅乙女ゴールド〉

紅乙女酒造の看板銘柄といえる〈紅乙女ゴールド〉。ホーロータンクで3〜7年の間、仕次ぎを行いながら長期貯蔵したものをブレンドしている。度数は38度としっかりめだが、口当たりは柔らかくすっきりとしているのが特徴だ。

「〈紅乙女ゴールド〉の原料は、ゴマと麦と米麹。あふれんばかりのゴマの香りの奥に、米麹の甘みや麦の香ばしさを感じる豊かな味わいです。カクテルベースとしても人気で、パリの一流ホテルのバーでは〈紅乙女ゴールド〉を使ったカクテルが出されていたこともあるとか。ラベルに記された焼酎ならぬ”祥酎”という漢字の通り、飲んでいると幸せな気持ちになって、思わず笑顔がこぼれてしまう……。そんな個性あふれる1本です」(南雲さん)

紅乙女ゴールド
【ごま焼酎】
貯蔵 3~7年(タンク)
度数 38度
原材料 ゴマ(20%以上)、麦、米麹
蒸留 減圧

蔵元 株式会社紅乙女酒造  WEB →
所在地 福岡県久留米市田主丸町

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蔵元解説編

カクテル編

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