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焼酎の飲み方が分からないあなたへ。1本でおうちごはん全部に合う!|熟成焼酎の1週間コーデ〈じょうご〉編。

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焼酎の飲み方が分からないあなたへ。1本でおうちごはん全部に合う!|熟成焼酎の1週間コーデ〈じょうご〉編。

Text & Photo : SHOCHU NEXT

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「焼酎に興味はあるけれど、焼酎1本を飲み切るのってけっこうハードルが高くって……」。そんなお声に応える「焼酎コーデ」は、服の“着回し”にヒントを得て、“飲み回し”をご紹介する企画。同じ銘柄を使ったいろんな飲み方と、それぞれに合う料理を1週間分ご紹介します。糖質ゼロ・プリン体ゼロのヘルシーさ、食事に合うお酒としての本領発揮に驚きながら、1日1杯程度を飲むとちょうど1週間で720mlの瓶を飲み終わっちゃう! 焼酎がぐっと身近になること間違いなしです。

この焼酎を“飲み回し”! 奄美大島酒造の黒糖焼酎〈じょうご〉

今回取り上げるのは、いま世界自然遺産登録で熱い注目を浴びる鹿児島県奄美大島・奄美大島酒造の黒糖焼酎〈じょうご〉。そもそも黒糖焼酎は奄美群島でしか製造を許されていない、世界的に見てもとっても珍しい蒸留酒。

原料となるサトウキビは、沖縄や国外産のものが多いのが現状ですが、奄美大島酒造では、より高い品質でおいしい黒糖焼酎をつくりたいというまっすぐな思いから、フレッシュで香りも糖度も高い奄美大島産の黒糖だけを使っています。さらに奄美で一番おいしい水といわれる龍郷町の「じょうごの川」の水を地下120mから汲み上げているそう。奄美の大自然の恵みを受けて大切につくられる焼酎なのです。樽熟成の〈高倉〉などもよく知られますが、今回は老若男女を問わず“島んちゅ”にも愛される〈じょうご〉をチョイスしました!

フルーティーですっきりとした〈じょうご〉は万能選手

グラスに入れたときに、ふんわりと香る雑味のないフルーティで軽やかな香りが特徴の〈じょうご〉。「黒糖焼酎って言うくらいだから甘いお酒なの?」と思われがちですが、答えはNO! もちろん原料の黒糖はこっくりと甘いけれど、蒸留して出来あがるお酒には糖分は一切含まれません(原料の黒糖を煮詰めるのって結構大変な手間なのに……。なんて贅沢なお酒なのだ)。でも不思議なもので〈じょうご〉の香りをかいでみると、ちゃんとふわっとした甘やかさと、黒糖のミネラル感が感じられるんですよね。さらに口に含むと今度は口あたりのよさに驚くはず。とても飲みやすいので黒糖焼酎を初めて飲む!っていう方にもぜひおすすめしたい1本です。

食事と一緒に楽しむときにも、口に入れると料理の味をちゃんとパツンと断ってくれるような切れ味もあるので、おうちごはんと一緒に楽しみたいときにも完璧な相棒です。奄美大島の南国パラダイス感が前面に出たカラフルで陽気なラベルもよい♡ ちなみに黒糖焼酎は熟成ととても相性がよく、奄美大島酒造の銘柄は、全て2年以上寝かせて出荷されています。こちらの〈じょうご〉も、ステンレスタンクで2年以上寝かせた熟成焼酎です!

熟成焼酎〈じょうご〉で1週間おうちごはん!

曜日:〈じょうご〉マンゴー × 黒糖生姜ドレッシングのグリーンサラダ

ああ今週も始まっちゃったな……。ちょっとブルーな自分を元気づけるべく、南国フルーツのパワーを借りて楽しく飲もうと思います! 南国奄美大島生まれの〈じょうご〉、同じ南国生まれの果物の持つ甘さや酸味のと相性がとてもいいんです。というわけで今日はマンゴージュース割り!

ワイングラスで飲めばマンゴーのオレンジ色が映えるし、ベランダの鉢植えで伸びてたミントをちょっと飾れば気分もいい感じ◎ 本場奄美の皆さんは、パッションフルーツが旬を迎える5月ごろになると、パッションフルーツに〈じょうご〉を注いで、そのまま飲んだりもするそうで(聞くだけでわかる、絶対おいしい)! 来年パッションフルーツに出会えたらぜったい試したい飲み方ですよね!

マンゴージュース割りがトロリと甘めなので、黒糖生姜ドレッシングをかけたグリーンサラダで。ドレッシングと焼酎の黒糖がリンクして、ぐっと相性がよくなります。南国生まれの食材からたくさんパワーをもらって1週間がんばるぞ~♪

〈じょうご〉マンゴーのコツ!
焼酎〈じょうご〉5:マンゴージュース 5
※ジュースはほかに、パッションフルーツでも。

黒糖生姜ドレッシングのグリーンサラダ
①サラダは、ベビーリーフ、レタスやトマトなど好みの野菜を一口大にちぎってふんわりと器に盛りつける。
②ボウルに粉末黒砂糖、白炒りごま、生姜のすりおろしを入れてよく混ぜる。続けて黒酢、醤油、オリーブオイルを加えて、全体がよく混ざったら完成。お好みでコショウを振っても。

火曜日〈じょうご〉水割り × ヤンニョムチキン&ニラのチヂミ

ドラマに音楽、ファッション、コスメに至るまでいまや年代問わず人気の高い韓国カルチャー。なかでも辛党の私としては韓国料理はマスト。食卓にもけっこうな頻度で上ります。というわけで、ちょっと早めに帰宅できた火曜日は、ヤンニョムチキンとチヂミのコリアン・ナイトです! 家でつくると辛さも加減できるのがいいんですよね。 ちょっと手のかかる料理な分、焼酎は準備のしやすい水割りで。〈じょうご〉のすっきりとした味わいが前面に出た飲み方だから、飲む度に口のなかを洗い流してくれるのがいい! しっかりした味つけのヤンニョムチキンやチヂミがぱくぱく進みます。

〈じょうご〉水割りのコツ!
焼酎〈じょうご〉5:水 5
氷→焼酎→水の順番で注ぐこと!

ヤンニョムチキン
①鶏の手羽元や手羽先を用意し、食べやすいように骨に沿って切り込みを入れる。
②ボウルに鶏肉を入れ、おろししょうが、塩、コショウをよく揉み込む。最後に片栗粉をまぶす。
③鍋に170度の揚げ油を用意し、②を皮面から入れて両面きつね色になるまでよく火を通す。揚げ終わったら、皿に上げて油を少し切っておく。
④酒、醤油、コチュジャン、黒砂糖、酢を混ぜ合わせたタレをフライパンで温める。クツクツ煮立ってきたら③の鶏肉を入れて、よく絡める。
⑤とろみがついて全体がよくなじんだら完成。お好みで唐辛子や白炒りごまを。

チヂミ
①ボウルに小麦粉・片栗粉・水・溶き卵を合わせてダマにならないようによく混ぜる。よく混ざったら5cmの長さに切ったニラを入れる。
②フライパンにごま油を熱し、①を静かに流し込んで焼き色がついたら裏返して焼く。フライパンからおろして、一口大の大きさに切ってお皿に盛りつけて完成。タレは酢じょうゆにラー油や粉唐辛子を加えてお好みで!

水曜日トリコローレ〈じょうご〉 × タコとアボカドのセビーチェ & トマトソースのフジッリ

週の半ばの水曜日は、気合を入れすぎない、手早い料理がいちばん。トマトソースは瓶詰めを使って時短! パスタをちょっと変わった形のフジッリにして、バジルを添えれば“いい感じ”に。タコのお刺身だけ、ほんの一手間かけてセビーチェ仕立てにしてあげて、イタリアンの食卓になりました。ついでに焼酎にもカラフルな彩りを添えて……おいしい! 水割りにした〈じょうご〉に、赤や黄色のパプリカとバジルを添えるだけですが、まろやかだけどキレのある焼酎の味わいに、氷で冷えたパプリカの優しい甘みがじわっと染み出します。焼酎にも料理にも使ったバジルが橋渡しになって、一体感のある食卓になるんです。

トリコローレ〈じょうご〉のコツ
水割り(焼酎〈じょうご〉5:水5)かロックに、小さくくし形に切ったパプリカとバジルを添える。

タコとアボカドのセビーチェのつくり方
① 器にオリーブオイルとしょうゆを広げる。
② 赤玉ねぎを輪切りにスライスしたものを①にのせ、斜め切りにしたタコをのせる。アボカドをプーンで一口大にくりぬいて上に散らす。
③ 全体に塩少々をふり、レモン汁をまわしかける。全体をまぜながら食べる。

木曜日:〈じょうご〉ソーダ × パッタイ & 豚のスペアリブと卵のナンプラー煮込み

ビールと合わせて食べるイメージの強いエスニック料理。「焼酎って合うの?」 って思いました? すっごく合うんですよ! アジア料理に使われるナンプラーやニンニクのパンチのある味は、特にソーダ割りとの相性が最高。〈じょうご〉のソーダ割りは、焼酎のまろやかでフルーティーな香りがより際立つので、相当いいです。スーパーなどでもエスニックの食材がずいぶん一般的になってきたし、タイ料理の定番・パッタイも家でチャレンジしやすくなりましたよね。豚肉のナンプラー煮込みには、焼酎と黒糖を使って〈じょうご〉と味をリンクさせました。今週もあとひと息。ちょっと気分の変わる食卓で気分を盛り上げます!

〈じょうご〉ソーダのコツ!
焼酎〈じょうご〉5:炭酸水・氷 5
ライムかレモンをちょっと絞るとよりおいしい!

パッタイ
① フォーをぬるま湯に入れて戻し、やわらかくなったらザルにあげて水気をきる。
② えびは尾を残して、殻を剥き、背に切り込みをいれて背わたをとり、片栗粉と塩をまぶして水洗いしてくさみを取り、軽くキッチンタオルで水分をふきとる。ニラやもやしは5cmぐらいの長さに切っておく。
③ボウルに卵を割り入れ溶いたあと、フライパンでスクランブルエッグをつくり、できたら別の皿にとる。
④フライパンの汚れを拭きとり、油を入れてえびを表面の色が変わるまで炒める。
⑤フォーをフライパンに入れ、ナンプラー、ケチャップ、砂糖、オイスターソース、酢を入れて全体を炒め合わせる。もやし、ニラ、卵を加えてさっと炒め合わせる。
⑥器に盛りつけて、お好みでパクチーやレモンと一緒に。

豚のスペアリブと卵のナンプラー煮込み
①ニンニクは芯をとってみじん切りに。ニンニクは煮込むとにおいが和らぐので多めにたっぷり使う。
②厚手の鍋に、豚肉とニンニク、ナンプラー、醤油、きび砂糖を入れ、豚肉によく揉み込む。そのまま15分ほどおいて味をなじませる。
③焼酎と水を加えて強火にかける。
④沸騰したら、アクを取ってゆで卵を入れる。卵が煮汁につかるよう、肉の隙間にうまく入れ込む。
⑤蓋をして1時間半ほど煮込み、肉がふっくらとしてきたら完成。

金曜:〈じょうご〉パイン × チーズケーキ

残業だった金曜日。「1分もキッチンに立ちたくない!」というわけで、昨日たっぷりつくったスペアリブと卵のナンプラー煮込みをごはんにかけて食べました!(めちゃくちゃおいしかった♡) デザートも、切り分けて冷凍しておいたどっしりチーズケーキです。このチーズケーキ、材料を混ぜて焼くだけだから時間があるときにつくっておくと、今夜みたいな怠けたい夜にぴったり。甘さ控えめでお酒にも合うし。
合わせるお酒をちょっと迷ったけれど、やっぱり〈じょうご〉! 蔵元から「南国らしいフルーティーな香りの中に、パイナップルの香りがどこかに隠されている」と聞いたので、パイナップルジュース割なんてどうかなと思いまして……。酸っぱさと甘みの混ざる味わいがリンクしておいしい! ぜーんぜん苦労せずして、満足度の高いごはん&デザートになりました!

〈じょうごパイン〉のコツ!
焼酎〈じょうご〉6:100%のパインジュース 4
パイナップルの果実を入れてもよさそう!

クリームチーズケーキ
① クリームチーズひと箱(200g)を室温で戻してやわらかくしておく。
② ボウルに①とグラニュー糖50gを入れてすり混ぜたら、溶き卵1個を入れてさらに混ぜる。
③ ②に生クリーム1パック(200ml)とレモン汁1個分を入れる。茶こしで薄力粉大さじ1杯を振り入れてゴムベラで生地全体を混ぜる。
④ ③を型に入れ、180度のオーブンで40~45分。きれいな焼き色がついたら完成! 型に入れたまま冷蔵庫で一晩は冷やす。

※型に入れたとき、半分だけベリー類などを入れておくと飽きずに食べられます。冷やしたケーキは切り分けて冷凍保存も可!

土曜: 〈じょうご〉モヒート タコス「じょごティ」で3時のおやつ/

コロナ禍で週末の過ごし方がかなり変わったのって、私だけではないですよね……。泊まりはもちろん日帰りのお出かけも減って、近場で過ごすことが圧倒的に多くなりました。寂しいけれど仕方がない。ひとつ楽しい点があるとすれば、おうちでの昼酒の楽しみ方のバリエーションが増えたことかな! 「昼酒なんておっさんくさい」とか思ったの誰ですか! 焼酎女子の昼飲みはしゃれているんです! まずはランチ。野菜もたっぷりとれる簡単タコス! ソフトシェル、ハードシェルの両方を用意して、好きな具をはさみながら食べる“手巻き寿司”形式がおすすめ。一気に楽しいランチタイムです。

合わせるのは〈じょうご〉モヒートで。モヒートといえば、黒糖焼酎と同じく黒糖が原料の蒸留酒・ラムを使うド定番のカクテル。黒糖焼酎が合わないワケがない! ラムにはない、原料の麹由来の優しい味わいで、ひと味違うモヒートになりました。

〈じょうご〉モヒートのコツ!
①グラスにペパーミント10枚程度、きび糖小さじティースプーン1杯を入れてスプーンの背などでつぶす。
②ライムの半個の皮をむき、グラスに入れてつぶす。
③炭酸水をグラスの7分目まで入れたら、焼酎60mlを注ぐ。
④上にクラッシュアイスを入れ、最後にミントの葉を添える。

タコス
①具を準備。タコスミート(フライパンでニンニク・玉ねぎ・牛ひき肉を炒め、チリパウダーとウスターソース、ケチャップで味つけ)。サルサ(トマト・キュウリ・玉ねぎを1cm角くらいの角切りにしてチリソースとお酢・塩コショウを入れて混ぜる)、ワカモレ(つぶしたアボカドにレモン汁をかけ、玉ねぎと混ぜる)、パクチー(ざく切り)やレタス(千切り)、シュレッドチーズなどお好みで!
② シェルに好きな具を入れてパクパク食べる! 


食べて飲んでののんびりランチ、気がつけば日が傾き始め、そろそろ(っていうかまた)お腹が空いてきた! ここはすかさず甘いものに移るべし。焼酎も「じょごティ」に切り替えます。

「じょごティ」は〈じょうご〉をKIRIN「午後の紅茶 無糖」で割るだけの気軽さながら、すっきりとした大人のお茶の味わい。甘みがないので、しっかりと甘いおやつにむしろぴったりです。チョコレート系のクッキーや、最近流行りのシナモンロール、ほかにも黒糖をつかったスイーツも合いそうです。

「じょごティ」のコツ!
KIRIN「午後の紅茶 おいしい無糖」5:焼酎〈じょうご〉5
氷を入れたグラスに焼酎→午後ティの順で。レモンを絞ってもおいしい。

日曜:〈じょうご〉お湯割り × ルーローハン 

働く女子(いや男子もですが)のキーワード「つくり置き」。のんびりした週末にちょっと時間をかけておかずをたっぷり目につくっておくと、お弁当に使えたり、忙しい夜の夕飯に助かったりするんですよね。というわけで、日曜の夜ごはんはつくり置きを兼ねた魯肉飯(ルーローハン)! こっくり味の台湾の定番屋台料理には、お湯割りがいいなあ。黒糖の甘みがふわあと立ち上がります。煮込みにも黒糖を使っているので相性は間違いなし。お湯割りでしっぽり締める週末、おすすめです!

〈じょうご〉お湯割りのコツ!
湯5:焼酎〈じょうご〉5
お湯割りのときはお湯を先に入れること! 対流でよく混ざります。飲むときの温度は40℃程度がおすすめ。使うお湯は60℃を目安にしましょう!

魯肉飯(ルーローハン)
① バラ肉のブロックは1cm程度の幅で千切り。
② 鍋にたっぷりめの油とショウガ・ニンニク、八角を炒める。香りが立ってきたら玉ねぎのみじん切りを入れ、茶色く色づいてきたら豚肉を入れて炒める。
③ ②に醤油・焼酎・黒糖・お酢・水を入れてぐつぐつと30分ほど煮込む。途中で殻をむいたゆで卵を入れる。
④ 煮詰まってきたらオイスターソースと五香粉を入れてさらに煮込んで完成!
⑤ どんぶりに④をかけ、茹でた青菜(青梗菜やほうれん草など)と半分に切った煮玉子を添える。
 

〈じょうご〉のこと

奄美大島産の黒糖を100%使い、地元の名水・じょうごの川の水で仕込んだ黒糖焼酎。南国らしいフルーツを感じさせる甘やかでさわやかな香りと、黒糖のやわらかで甘い香りが特徴。口当たりはやわらかく、飲み口はさわやか。
ちなみに奄美の方言で「◯◯ご」とは「◯◯川」の意味。「じょうご」は“上川”と書くのだそう! この清流の名前に、「笑い上戸」などの意味をかけて平仮名の「じょうご」が銘柄の名前になったのだとか。飲めば笑いが生まれる、おいしい黒糖焼酎です。

じょうご
【黒糖焼酎】
貯蔵 2年以上(タンク)
度数 25度
原材料 黒糖、米こうじ
蒸留 減圧

蔵元 奄美大島酒造  WEB →
所在地 鹿児島県大島郡龍郷町

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