いろんなシーンや料理に合う焼酎ハイボールをきわめていく連載の第2回は、やはり全国的に人気の高い麦の熟成焼酎〈神の河(かんのこ)〉。ウイスキーのハイボールにとってかわりそう……?ベストな割り方、料理とのペアリングなどなど、どうぞご参考に!
About the Shochu〈神の河〉
〈神の河〉をつくる薩摩酒造は、カツオの漁港としても名高い鹿児島県枕崎市に拠点を置く蔵元。代表銘柄は、本格芋焼酎〈さつま白波〉。コンビニなどでも手に入る有名銘柄なので、飲んだことがあるという方も多いのでは? 1988年に発売開始した〈神の河〉は二条大麦のみを原料につくる原酒をホワイトオーク樽で3年以上熟成をかけた、長期貯蔵麦焼酎。薩摩酒造の特色は、酒づくりはもちろんのこと、専門の樽職人がいること。自社で樽の修繕から再生を行っています。
Good Portion:〈神の河〉のベストな割り方
今回も、焼酎5:ソーダ5からスタート。ソーダで割ることでまろやかな旨味が出てきます。麦と樽の香りが特徴的な〈神の河〉ハイボールは、ワイングラスで飲むのもおすすめ。豊かな香りがふわっと上がります。ベストは焼酎4:ソーダ6。香ばしさは残したまま、爽快感がアップします。真夏にぴったり!ビールで乾杯より、熟成焼酎ハイボールで乾杯したくなりそうです。
Pairing〈神の河〉と合わせたい料理
麦の本格焼酎〈神の河〉。クラフトビールやウイスキーハイボールと同じ感覚でベストマッチを探していくとよさそうです。すこし意外なところでは、酸味のある料理が好相性。大根と人参の酢の物とか、キュウリとわかめの酢の物とか…。酸味と樽香のある麦の香りが非常によく合って、エンドレスで飲み&食べてしまいそう! 食中酒としての可能性が本当に高く、人気のウイスキーハイボールを超えるなあと思うほど。ウイスキーよりも樽香が抑え気味なところもいいでしょうね。
Add on 〈神の河〉にちょい足し!
邪道といわれたってやってみてほしいお薦めの飲み方
スパイスをひとふり。
コリアンダーパウダーをサッとひとふりすれば、スパイシーなハイボールに変身します。オールラウンドな焼酎は、何を加えてもきっちりと本来の味も楽しめる。コリアンダーをたっぷり使った本格インドカレーにも全く負けない味です!
紅茶飲料でふんわり紅茶カクテル。
ストレートの紅茶と合わせれば、女子感たっぷりの紅茶カクテルに。〈神の河〉の熟成のまろやかな風味が、発酵を経ている紅茶の茶葉の味わいにマッチします。レモンティーの要領でライムやレモンを絞るのも◎。ワイングラスに入れて、ミントの葉を添えると、家飲みカクテルの出来上がり! 夏の外飲みにもとてもよさそうです。
Rating スコア
熟成焼酎の王道〈神の河〉。どんな料理にも合わせやすく、柑橘系や、紅茶、スパイスにもマッチする万能選手です。コンビニでも買える手軽さも高評価。普段の食中酒として自信を持ってオススメできる熟成焼酎です。
手に入りやすさ ★★★★☆
樽の香り ★★★☆☆
女性にオススメ ★★★★★
全国的に手に入りやすい〈神の河〉。ウイスキーなどに比べれば樽香は控えめですが、その分どんな食事とも合う許容力が出ています。麦焼酎ならではのフルーティーな香りは女性はきっと好きですね。
神の河 |
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【麦焼酎】 貯蔵 3年以上・ホワイトオーク樽 度数 25度 原材料 麦(二条大麦)、麦麹(白麹) 蒸留 常圧 蔵元 薩摩酒造 WEB → 所在地 鹿児島県枕崎市 |
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コーヒーと蒸留酒の相性ってかなりいいんだなって気がついたんです。ウイスキーもブランデーもラムもウォッカも。世界の多くの蒸留酒に、コーヒーを少し垂らした飲み方があったり、コーヒーを使ったカクテルがあったりする! となれば同じ蒸留酒、焼酎もコーヒーと相性がいいのでは……? というわけで、さっそく試してみるのが、焼酎の未来を(勝手に)背負いたいSHOCHU NEXT。今回はコーヒー豆の漬け込みにトライしてみました……うまいです! 皆さまぜひご一読のうえお試しを。
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麦焼酎〈神の河(かんのこ)〉は、間違いなくいちばん手に入りやすい熟成焼酎銘柄のひとつ。カジュアルな価格でいて味わいや香りのバランスもいいから、樽熟成の焼酎入門編としても最適だし、お酒にこだわりのある人でも手放せない1本だ。〈神の河〉をつくる鹿児島県枕崎市の薩摩酒造には、樽職人がいる。そう聞いて、薩摩半島の南端にある蔵へ向かった。